アフィリエイトは違法なのか、捕まることがあるのかを調べていると、法律の名前がずらりと並んだ記事に行き当たります。読んでも、自分のブログが危ないのかどうかは分からないままです。
逮捕が起きている場所は決まっていて、広告費を出す会社の側か、紹介した対象そのものが犯罪だった場合です。
この記事では、アフィリエイトの違法性や逮捕事例を解説します。
アフィリエイトは違法行為ではない
アフィリエイトをしたから逮捕された人は、公表された事例の中に見つかりません。
逮捕が報じられてきたのは、広告費を出す会社の側と、紹介した対象そのものが犯罪だった場合の2つです。
順番に中身を見ていきます。
アフィリエイトを禁じる法律はない
商品を紹介して、売れたら報酬を受け取る。この仕組みを禁止する条文は、日本の法律のどこにもありません。
消費者庁が示している規制の組み立ても、責任を広告主の側に置いています。
誇大な表示で責任を問われるのは、その表示を作ると決めた事業者です。
ですから、ブログにアフィリエイトリンクを貼ると違法になるのではという心配は、出発点から成り立ちません。
違法になるかどうかは、リンクを貼ったかどうかではなく、何を書いたか、何を紹介したかで決まります。
逮捕は別の罪で起きている
実際にアフィリエイトをして逮捕まで進んだ事例は、2つの系統に分かれます。
1つは健康食品の広告で、逮捕されたのは販売会社と広告代理店、制作会社の社員でした。
もう1つはオンラインカジノで、こちらは紹介した本人が検挙されています。
ただし罪名は賭博の幇助であり、アフィリエイトが罰せられたわけではありません。
そもそもの話、普通にブログでアフィリエイトをするなら気にする必要すらありません。
次の見出しから、2つの系統を実例で確認していきます。
アフィリエイトで捕まる案件と事例
逮捕まで進んだ事例を並べると、扱っていたものが2つに偏っており賭博と健康食品です。
この2つの案件に共通するのは、記事を書いた側にまで法律が直接届く道があることです。
もう1つの共通点は、書き手の関わり方でした。
オンラインカジノのアフィリエイトは危険
警察庁は、オンライン上で行われる賭博事犯の検挙事例を公表しています。
そのなかには、海外のオンラインカジノサイトの運営者とアフィリエイト契約を結び、動画配信サイトなどでそのカジノを利用するよう勧誘していた者を、常習賭博幇助罪で検挙した例が挙げられています。
2025年8月には、オンラインカジノの紹介サイトを運営していた会社役員2人が、岐阜県警に常習賭博ほう助の疑いで逮捕されました。
外部リンク:オンラインカジノ紹介サイト運営、賭博をほう助した疑い
構図はシンプルです。サプリを買った読者が罪に問われることはありませんが、カジノサイトに登録して賭ければ、読んだ人自身が賭博罪に問われます。
犯罪になる行為に人を送り込めば、送った側は手助けをしたと見られます。
オンラインカジノにはかかわらない、が鉄則です。
健康食品は効能の表現で違反
2020年7月、大阪府警は、健康食品の記事型広告をめぐって6人を薬機法違反の疑いで逮捕しました。
肝機能の改善に効果があるかのように宣伝した点が問題とされています。
逮捕されたのは販売会社の従業員だけではなく、広告代理店の社長や社員、制作会社の関係者も含まれていました。
アフィリエイト記事含め誇大広告や、やってはいけない表現をして逮捕された事例です。
アフィリエイトであってもサプリのレビューで「飲んだ後は調子がいい」と書くのと、「肝臓の数値が下がる」と書くのとではリスクが違います。
表示の責任は広告主が負う
重大な点として、誇大表示で責任を問われるのは、その表示を作ると決めた事業者です。
依頼を受けて記事を書く側は、景品表示法の規制対象から外れています。
景表法の規制対象は広告主
景品表示法で表示の責任を負うのは、自己の供給する商品やサービスについて表示内容の決定に関与した事業者、消費者庁の言い方でいえば「いわゆる広告主」です。
2023年10月に始まったステルスマーケティング規制でも、広告主から依頼を受けて表示を行うインフルエンサーやアフィリエイターは規制の対象外とされ、対象になるのは広告主と共同で商品を供給している例外的な場合だけです。
ASPを通して案件を選び紹介しているだけなら、名宛人はアフィリエイターでなく広告主のままです。
自分で商品を作って売り始めたときに、初めて広告主の側へ移ります。
そこまで踏み込まない限り、景品表示法で自分が処分を受ける形にはなりません。
架空の体験談でも名前は出ない
2021年3月1日、消費者庁は消費者安全法38条1項にもとづいて、化粧品の広告について注意喚起を出しました。
シミが3日で消えるといった表示が問題になり、体験談はアフィリエイターが画像やテキストを編集して、実在の消費者の声のように見せかけた架空のものと認定されています。
それでも公表されたのは、商品を販売していた2社の名前だけでした。ASPに広告業務を委託し、表示内容の決定に関与していたという理由です。
参考:虚偽・誇大なアフィリエイト広告に関する注意喚起|消費者庁
架空の体験談を作った側の名前は、公表されていません。
行政が誰に責任を置いているかが、わかりやすい事例ではないでしょうか。
読者の側から見れば、自分の名前が表に出る場面ではありません。
景品表示法や消費者安全法の系統では、話は逮捕まで進まず、広告主への措置や注意喚起で止まっています。
アフィリエイターに残る危険
ここまでは、責任が広告主の側にあるという話でした。ただし、それが通るのは景品表示法の世界だけです。
法律が変われば、名指しされる相手も変わります。
ここからは、広告主ではなく書いた本人に直接かかってくる条文を見ていきます。
薬機法は書いた本人も対象
薬機法が誇大広告を禁じている条文は、「何人も」から始まります。売っている側かどうかを、まったく問いません。
何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
医薬品医療機器等法 第66条第1項
景品表示法が「自己の供給する商品」と書いて売る側に絞っていたのに対し、こちらは主語が絞られていません。
先ほどの健康食品の事例で、販売会社の従業員だけでなく広告代理店の社長や制作会社の関係者まで逮捕されたのは、この違いによるものです。
彼らは商品を売っていませんが、薬機法は売っていない人も対象です。
食品を扱う場合は、健康増進法65条1項も同じ形をしています。こちらも「何人も」で始まり、著しく事実に相違する表示や、著しく人を誤認させる表示を禁じています。
つまりサプリや健康茶のレビューは、薬機法と健康増進法が同時に掛かる場所です。
私が健康系のアフィリエイトを避ける理由です。化粧品・サプリ・健康器具を扱うなら知っておきましょう。
承認のない商品は紹介自体が違反
薬機法68条は、承認を受けていない医薬品や医療機器について、広告そのものを禁じています。
この条文も主語は「何人も」です。
66条との違いは、どこを見られるかにあります。
66条が書き方を見るのに対し、68条は扱っている対象を見ます。
しかも禁じられているのは効能や効果の表示だけではなく、名称を出すことも含まれています。
効能さえ書かなければ大丈夫、という感覚が通じない領域があるわけです。
海外の製品を紹介するときは、ここを先に確認してください。
法律の外側で起きる実害
逮捕にも行政処分にも届かないところで、アフィリエイターのリスクというべき注意事項もあります。
まずASPの規約違反があります。
どのASPでも、規約や法令に反すると判断した場合、通知なく退会させることができると定められています。
もう1つは検索エンジンからの評価です。
Googleは、販売者の商品説明をそのまま写しただけで独自の付加価値がないアフィリエイトコンテンツを、スパムポリシーで禁止しています。該当すると掲載順位が下がるか、そもそも表示されなくなります。
外部リンク:スパムに関するポリシー|Google検索セントラル
違法かどうかを心配していた人が、実際に失うのはこの2つだったりします。
ここまでを整理すると、危ないのはアフィリエイトという手法ではありません。何を扱うか、そしてどう書くかです。
アフィリエイトの違法性まとめ
アフィリエイト自体は違法ではありません。危ないのは、扱う商品のほうです。
1つはオンラインカジノで、紹介した本人が常習賭博幇助で検挙されています。
もう1つはサプリメントや化粧品、健康器具で、効果を書きすぎると、薬機法が書いた本人にかかります。
少なくとも、副業でアフィリエイトをして逮捕、みたいな事例はありませんし心配不要です。
後は考えられるとしたら、副業禁止の会社でアフィリエイトブログを運営してバレて面倒なことになることくらいでしょうか。
そのあたりはオツトメの会社にもよるので、副業でブログをされるときは一度ご確認された方がいいと思いますよ。







